メジロが怪我をして片羽をやられ、 バタバタしていた。
春の少し前。
役場に相談してもたらい回しで誰も取り合ってはくれない。忙しいのだ。
メジロを飼うことは法律で禁止されている。
一応公的機関に確認を取った上で、とりあえず治るまで保護してみることになった。
日々には時々こんなドラマが舞い込んで来る。
ある役場の動物管理などの管轄の人は野生動物だから世話をしても食べないしすぐに死ぬとのこと。
予想に反しピヨちゃんと名付けたメジロはミカンをむしゃむしゃ食べてグングン大きくなった。
新月の日に放ってみよう。
カゴの中で大分動き回っていたから決めた。
扉を開け 保護した場所で、一応飛べなかったらまた保護出来るよう網も持って。
固唾を飲んで見守る…と思いきや
ヒョイ
これが1番妥当な表現。
なんの大袈裟な音楽も引き連れず、ピヨちゃんはすいっとそのまま上昇し真上にたまたまあった枇杷の木に一目散に飛びついた。
すぐに仲間がやってきて、喧嘩やおしゃべりをワイワイしながらグングン飛んで行った。