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こけしの話

‘2015年03月24日’


1つ1つを、木彫りの松竹君が彫ってくれるのですが 初めてそれを手にした帰り道(フェリーで島には渡るので船上とでも言いますか)。

何だかすでに顔を持っているような 生きものを預かったような 可笑しさとワクワクがありました。

これらは不思議と、並べていても どなたから…と言う気分になります。
昔読んだ、吉本ばななさんの小説のどこかで海辺で拾った貝をつめた人形をつくる人の話がありました。
それは、ただ人形をつくるのではなく 届く先の人の何か、本人も気づかぬ程のちいさな力になればと言う微かな何かを込める的な事が書いてあり、妙にリアルだなぁと引っかかっていました。

何かをつくることに対する責任と、愛情のような。

こけし達にそんな大層な事は言えないのですが…

彼らはひそひそと話しているのです。
お店の古い木棚の片隅で、きのこや茶葉の香りの中で、あれやこれやの茶飲み話を採れたて野菜の漬け物をかじりながら。

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