大好きな、手紡ぎ毛糸屋さん。
バーバーMOIのクニさん。
今年も高須の喫茶店 ケツァールで、編物時間をやるそうな。
(手紡ぎ毛糸を編みながら、美味しいケーキとお茶も付いてくる…!)
私は、あまり編み物が得意でもすごく丁寧で熱心な人でもないのに、毎年秋風が肌寒く感じると彼女の紡いだ毛糸を編みたくなる。
触りたくなる。
1日の中で、ほんの数分触れる時間を作る。
これが中々難しいから毎日でもないけれど、とてもとても不思議な優しい気持ちになる。
クニさんは北海道出身で、本当に手間や時間をかけて 紡ぐ。
大量のモコモコした毛を洗う所から。
刈られた羊の毛は、はっきり言って最初獰猛な印象もあった。
ワイルドで野生的。そのままでは決して使えない。
洗い、干し、ほぐし、蒸し、そして紡ぐそう。
紡ぐだけでも途方もない。私からすると。
小さな手紡ぎ車でクルクルと紡ぐ。
彼女はずっと その毛糸の良さを伝えたくて、広めたくて 淡々と続けている。
愛のある仕事は、本当に人を元気にしてくれると思う。
毛糸達はまるで、赤ちゃんの肌みたいに温かくて 柔らかくしっとりと触れているだけでホッとしてくる。
今年も秋冬が来たことを嬉しく思わせてくれる何かがあるのは、とても幸せなこと。
大きく息を吐いて、吸う。チク チク、編む。
こんな時間をくれる彼女のご活躍を、毛糸を通じ心から祈っている。