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生まれ出ずるもの

‘2015年10月27日’


二階堂和美さんの歌や音楽がすきで、中国新聞で連載をしていらっしゃる記事を楽しみにしている。

昨日は、映画『かぐや姫』の主題歌“いのちの記憶”について書いてらした。
とてもすきな歌の1つ。

ラストに月にかえって行く姫と翁や嫗との別れはあまりにやるせなく、辛い。
そんなエンディングで、観た人々の心に添うように流れる最後の歌をと依頼され曲を作られた時のお話だった。
映画の現場に行き、話を聞き、脚本や一部出来ていた作品を見、お腹に5カ月のお子さんを抱えながら帰路に向かう途中に考えられたと書いてあった。
素晴らしい名曲を生んだ瞬間や時間。

これを読んだ時、こけしに話をつけて下さった方と重なるような気がした。

宮島こけしを買うと付いてくるお話を考えて下さった時、宮島に暮らす彼女のお腹には赤ちゃんがいた。
島の毎日の空気を感じ取りながら これから出会ういのちに向かって 語りかけながら、じっくり制作されていた。
そして、いまは無事赤ちゃんも素晴らしい物語も生まれて元気にいのちを育んでいる。

ザワザワ 音になる前のおしゃべりを感じる、削りたてのこけし木達。
楽しそうな人になればなぁと思い、手を動かしている。

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