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とらと羊

‘2012年01月26日’

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薄い三日月が夜空に出ていて ちょうどニコッと笑った口に見える今日のような晩に、思い出すことがある。
つくづく思いは記憶で出来ている気がする。
昔大好きだった仏語の名物先生が、辞められる前にくれたカードに書いてあった。
“Souriez-vous!”
(未だ綴りが違っていたら先生ごめんなさい…)
笑って!と書いてあった。
私は寂しくて泣きそうだったから、先を越されてしまったようだった。
それからしばらくして、先生はご病気でこの世を去られた。
先生にカードを頂いた後に必死で辞書をひいて調べた言葉が ずっと残っている。
そして折に触れ 聞こえて来る。
三日月の大好きなあの人も見ているかな と思いつつ、その言葉を一緒に誰かに届けたくなる。
先生はいなくならない。
言葉にのせた想いや響きは私達の一部になって いまに振動し続けている。
あの日 一緒に入門クラスを受けた私の前の席の子は
“Je suis la!”(私はここにいるよ!の意)
と言う展示をすると、絵の先生になった今もお知らせをくれ 昨日届いた。
当時から大好きな彼女の木版画。
私はひたすら、後ろの席の頃からずっと、ファンです。
野村千夏・木版画展
2/4-2/11
12時~19時
galleria ACCa
台東区下谷(東京)にて。

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